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■古代から注目されていた足もみ健康法

紀元前2000年頃、世界四大文明が栄えた地域のうち、エジプト、インド、中国において、

足に関する医療・健康法の資料や遺跡が見つかっています。
 
エジプトでは外科医アンクマホールのお墓の壁に、手や足を揉んでいる姿が残されており、

健康の維持や医療分野において、すでに手や足をもむことが注目されていたことがわかります。


また、原始仏教の時代のインドでは、仏陀の足の絵を石に刻んだ「仏足石」が存在しました。


 

※日本の奈良県にある薬師寺には世界最古の仏足石があります。

 仏足石には仏教の教えを象徴する幾何学模様が記されていて、人間にとって、足がいかに重要とされていたかがうかがえます。

 

また中国最古の医学書とされる「黄帝内経(こうていだいけい)」は、中国伝統医学が体系化されており、手や足のツボ(経穴)に関する記述があります。(黄帝内経は現存していませんが、写しが残されています)。

この黄帝内経をもとに、後の研究者が経路の理論を研究・体系化し、手足(体の末端)と体の中(内臓)との関係が研究されてきました。

■アメリカでリフレクソロジーの基礎が築かれる
 
中国では王朝がたびたび変わり足に関する研究・伝承が途絶えがちとなったため、民間療法としての

足もみが伝わる程度にとどまっていました。しかし清朝末期に中国文化が大量に海外へ流出。

西洋医学と融合していきます。


まだ麻酔の使用が一般的ではなかった時代、アメリカの医師であるウィリアム・フィッツ・ジェラルドは、

人体の末端にある手足と全身の関連性に着目し、区域療法(ゾーンセラピー)を発表しました。 
 
これは人体を手足に向かって10本のラインで帯状に区分し、

同一のゾーンには関連性があることを主張したものです。

 
ゾーンセラピーの研究は欧米の多くの研究者に影響を与え、

アメリカの理学療法士ユーニス・イングハム女史は、

フットチャート(反射区図表)を作成し、足の反射区療法の啓蒙・普及活動を精力的に行いました。

 
彼女の活動はヨーロッパにも広がり、イギリスのベイリー、ドイツのマルカート、

スイスのヘディ・マザフレ女史に受け継がれていきました。

(イギリスのベイリー式リフレクソロジーは国内での信用度が最も高いとされ、

ドイツのマルカート式は国内160以上ある流派の中で、唯一の国家資格です)

これが近代リフレクソロジーの幕開けです。
 

■若石健康法のはじまり

1970年代、スイスのジョセフ・オイグスター(中国名・呉若石)神父は、台湾での宣教師としての活動

行う中でリウマチの症状に苦しんでいました。そんなときヘディ・マザフレ女史の著書「未来のための健康」

を手に入れ、足を揉み続けたところ、リウマチが完治しました。
 
これをきっかけに、神父は足もみ健康法の普及活動に励み、台湾全土でブームが巻き起こります。

 
その後エルサレムへの赴任が決まった神父は、台湾を離れる際に、この健康法の継続と普及を二人の兄弟に依頼しました。

それが兄の陳茂雄(ちんしげお)氏と弟の陳茂松(ちんしげまつ)氏です。

 
1982年には、陳茂雄氏が創立者となり、陳茂松氏が執行会長となって、国際若石健康研究会が発足されました。

ここから本格的に学問としての若石健康法の研究が始まります。


 

■日本に渡った若石健康法

 

台湾で足の健康法の実践・研究を行っていた官有謀氏は、日本に渡り、全国的な講演会や書籍の出版を

行いました。それがきっかけとなり、日本でも本格的に足裏健康法の普及がスタート。

多くの人材が台湾のプロコースを学んだことから、1998年には国際若石健康研究会の日本支部として

日本分会が設立しました。

翌年には、日本でのプロコース開催も台湾本部から認められ、認定プロコース制度がスタートしました。

また2001年からは、若石初級プロ養成講座もスタートし、若石健康法指導者を各家庭にも!という動きが始まりました。

 
※世界50の地域・国に広がる若石健康法ですが、認定プロコースが学べるのは台湾と日本だけです。

 
2002年には「NPO法人地球足もみ健康法実践普及協会」が発足。

その活動を通して当時厚生労働省が主催していた「健康日本21(現在は内閣府所管)」の活動にも参画するようになりました。
 

1990年には東京大会、2006年にはつくば大会と、2度の世界大会が日本で行われ、

東京大会にはWHO全民保健部の代理としてワインバーガー博士が参加。若石健康法を評価しました。
 

WHO・ワインバーガー博士のメッセージ

1、国際若石健康研究会の努力は、WHOの健康全般における目標を実現するものです。

2、人類はみずから責任を負って、自分で健康づくりを行うことが必要であり、また、その力を励ましていくべきです。(予防医学の重要性)

3、伝統医学と現代医学は、共同研究を通して、より融合されていくべきです。
 

 


若石健康法は、現在も諸先輩方の努力により、日々進化を続けています。若石健康法には「若石神父の名前がついてはおりますが、特定の人、国の考え・技術により作られたものではなく、全世界の人々が協力して築き上げた健康法なのです。

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